呼吸する文庫

演習の概要:

 「呼吸する文庫」は、コミュニティの中に生き続ける本棚と、取り巻く人々のインタラクションをデザインする演習課題です。

 文庫は、本屋のような一方的な消費の場ではなく、特定の参加者によって作り上げられるものです。そして集まる人の関心を反映しながら動的に変化していきます。そのような関わる人々の気持ちと情報のインとアウトが循環していくシステムの息づかいを、ここでは「呼吸」と喩えました。情報空間と実空間が柔軟に接続する21世紀の環境では、その呼吸のリアリティや意味も再定義されうるでしょう。


 ここでは、大学生を対象ユーザに設定し、本、およびシステムを介してより豊かな感情を抱くためのユーザ経験のシナリオとそれらを具現化したプロトタイプを提案します。
 演習では、インタビュー・観察などの実地調査を通したニーズ探索、プロトタイピングと評価を繰り返しながらのコンセプト立案、そして最終成果物を固めていく一連の制作の流れの中で、人間中心設計の考え方、および各デザインプロセスにおける基礎的な方法論を学びました。

 

 情報技術による「いつでも・どこでも・だれとでも」得られる経験がだいぶ普及し、いつのまにか日常は情報空間/実空間の差が明確に区別されないものになりました。今後の社会は、時空間の障壁を取り除くだけではなく、「いま・ここで・あなたと」と立ち会っている再現性の無い出来事とその関連性を深めることが重視されていくのではないかと思います。そんな時代を展望した演習です。

 

Staff

●担当教員:上平崇仁
●アシスタント:星野好晃、安井良允

●特別講師:近藤隆一、大丸晃平、長野佳子
株式会社内田洋行 次世代ソリューション開発センター UCDチーム)

●協力:専修大学付属図書館


出展内容:

Pocke - 親指から始まる物語(ストーリー)-

作品1
  • Group:おやゆびひめ
  • Member:夏目/小野/荒川/菅原/石井/古田土
  • Summary:“Pocke”は、携帯小説を読みやすく探しやすくしたシステム。広い画面で小説コンテンツを一覧化し、QRコードでアプリとしてまとめてダウンロードして持って帰ることが出来る。普段本を読まない女の子は、理由をつけて敬遠しがちである。携帯小説で読み終わると書籍をレコメンドすることで入り口を作っていくサービス。図書室のリラクゼーションスペースに設置することを想定。
  • Website:準備中

シェアラック 

作品2
  • Group:Be e e e e
  • Member:中根/佐々木/佐藤/吉江/小谷
  • Summary:”シェアラック”は、本に出会う切っ掛けを増やすためのプッシュ型サービス。コミュニティメンバーそれぞれのデスクトップ上を繋ぐように、本を乗せたガジェットのトラックが走りまわり、貸し借りの動的な関係がゆるやかに見えるようになる。シェアした棚の前にわざわざ行かなくても人力で巡回させることで目に触れる機会が増えていく。
  • Website:準備中

BOOK BUILD CITY 

作品3
  • Group:コキンちゃん
  • Member:原田/尹/菅原/宮本/坂本
  • Summary:借最近の貸し出し履歴がブックカバーに可視化されるシステム。本が並ぶことで、町並みに幻想的な灯が灯り、以前に借りた人の気配を感じることができる。借りた人は貸した人に手渡しで返却するというルールになっており、直接対面して手渡すことで「ありがとう」と感謝の気持ちやや本の感想を言う状況が作り出される。
  • Website:準備中

Booco(ブッコ) 

作品4
  • Group:hanazono
  • Member:櫛田/若林/池田/宇戸/高野
  • Summary:今までのように学校へ通うことが少なくなった4年生に向けた共有サービス。卒業を控えた彼らのために、友達同士の“会うきっかけ”と“形に残る思い出”をもたらす。各自が家で貸し出せる本をバーコードを読み取って並べると仮想の共有本棚が作られていく。貸し借りの連絡を取ることで再び共通の会話が生まれていく。
  • Website:準備中

シウォーリーのパラパラストッパー 

作品5
  • Group:チエの輪
  • Member:高崎/古沢/斎藤/岡登/越野
  • Summary:本をパラパラとめくっただけでは面白さが一目で見つかりにくいため、興味を感じれない人はすぐ本棚に戻してしまう。そこで、特定のページごとにアバター型の付箋を埋め込むことで、みんなの感じる「面白い」の痕跡を残し、目に留まりやすくする。それぞれが感情ごとにカスタマイズできる特殊なしおりがパソコン上で自作プリントできるシステム。
  • Website:準備中