#3 Digital Output

講義日: 2016.10.4 今回の講義の目的は、マイコンの使い方を理解することと、デジタルIOの使い方をマスターすることです。 I. Basics of Microcontroller II. mbed OS III. Practical Work I. Basics of Microcontroller まず、マイコンについて基本的なことを説明しておきます。マイコンは、以下の写真のような見た目をしています。 写真のマイコンは、細長い形をしていて両側に足が出ていますが、形状はいろいろなものが存在します。多くの場合、黒いプラスティックのパッケージになっています。このプラスティックのパッケージの中に、マイコン本体が封入されています。よって、マイコン本体は、もっと小さなものです。 マイコンからは、ゲジゲジの足のようなものが出ています。これをピン(pin)、あるいは端子と呼びます。マイコンは、このピンを通じて電源供給を受けたり、他の部品と連携したりします。 LPC824のマイコンボードを見ると、5mm四方ほどの黒い正方形のマイコンが実装されているのがわかります。ピンが四方についていますが、ものすごく小さくてプロトタイプを作る際には使いづらいことが多いです。そのため、マイコンボードは、ピンから配線を延ばしてブレッドボードに差し込みやすいような形状にしているのです。実際の製品にするときには、マイコンボードは使わずに、よりコンパクトな基盤にします。 Microcontroller Board 以下のリンクをみてください。これは、Switch Science LPC824ボードの公式ページです。 https://developer.mbed.org/platforms/Switch-Science-mbed-LPC824/ このWebページはとても重要ですから、からなずブックマークなどをして、すぐにアクセスできるようにしておきましょう。特に以下の図が重要です。 この図は、LPC824のピンの説明図です。どの場所に、どういう機能のピンがあるのかを説明した地図のようなものです。幾つか重要なピンに関して説明しておきます。 VBUS: このピンには、USBから供給される5Vが来ています。他の電子部品に5Vを供給したいときには、ここを電源とします。 VIN: このピンからマイコンに直接電源を供給することができます。USBから電源が供給されているときには、このピンに3.3Vがかかっています。その場合、ここから他の電子部品に3.3Vを供給することができます。 GND: グランド、つまりマイナスです。 dp2からdp25と書かれているピンは、いろいろな用途に使うことができます。dp2、dp15、およびdp18からdp24は、少し特殊なピンで、アナログ信号の入力に使います。このあたりのことは、おいおい説明することにしましょう。 Switch Science LPC824 ここで、Switch Science LPC824について、もう少し説明しておきます。LPC824というのはマイコンの名前で、マイコンボードの名前はSwitch Science LPC824です。マイコンボードの名前は長いので、この講義では単にLPC824と呼びます。 LPC824というマイコンは、ARM社が設計したCortex-M0+というアーキテクチャがベースとなっています。以下のような特徴があります。 32bitマイコン フラッシュメモリ: 32kB RAM: 8kB 動作クロック: 30MHz フラッシュメモリは、プログラムを格納する場所です。RAMは、プログラム中で使用する配列や変数を格納する場所です。 Arduinoという有名なマイコンボードの規格がありますが、Arduino UNOで使われているATMega328の場合には、以下のような仕様になっています。 […]