前回までの理解度の確認のため、小テストを行います。各自で資料等は見ずに5分程度、各自で取り組んでください。
出席は課題の提出をもって確認します。必ずやっておくようにしてください。
前回の演習では、Netlifyに仮のWebサイトを置いてもらいました。前回の課題では他の人から仮サイトが見られるかを確認してもらいました。登録の都合上課題の期限を延長していますので、改めて、自分のページがサーバにアップロードできたか、確認しておいてください。
今回の授業から冬休み、そして年明け次回の授業を通して、各自にWebサイトを作成してもらいます。
作成するWebサイトには、これまでこの授業で作成してきた各種の課題とともに、自由制作のコンテンツを掲載してもらいます。
一人で趣味で作っているWebサイトであれば自己流でも問題がないが、人に頼まれたものになると制作のワークフローを意識することが必要です。 制作を数名で分担する場合や、また作った後の運営・更新を他人がおこなう場合など、通常は、Webサイトには複数名が関わるものです。作業上、きちんと受け渡しするためにルールを作る習慣を付けなければ、あとで誰かが必ず混乱します。ワークフローとは作業の流れのことで、大きく分けて「企画」→「設計」→「制作」→「運用」の4つのフェーズがあります。
今回のサイト制作は技術習得が主目的であり、自分がクライアントなのでワークフローは重要ではありませんが、この演習で習得したことは、この流れの中のどの部分のスキルに位置づけられるかは理解しておきましょう。
Webサイトはページの集まりであり、ユーザは、ハイパーリンクをクリックしながらつぎつぎに画面を「遷移」していきます。この画面の遷移をユーザにスムーズに行わせることが、Webデザインにおいて最も重要なことです。具体的に言えば、今自分がそのサイトのどのへんにいるのか、どこになにがあるのか、次にはどうすればよいのか、入り口や出口はどこなのか、をきちんと「はじめてきた人にもにわかるように」表記しておく必要があります。そのためには、情報を体系化し、特定のルールに沿って整理しなければなりません。この体系化のためのルールの骨組みが「構造」です。Webデザインとは、画面の飾りつけではないことに注意しましょう。
Webサイトの全体を把握するために、設計段階においては、必ず全ページのタイトルとその階層構造を表したサイトマップを作ります。建築における図面のように重要なものと考えればよいでしょう。
サイトマップ作りは、まず情報をあつめ、整理分類(グルーピング)することから始めます。まとまりができたら、それが大見出しになり、大見出しが集まればページになり、ページが集まればひとつのカテゴリになります。逆に大見出しを分割していくことで小見出しができ、小見出しからパラグラフやリストができます。適切に設計された情報は、このように折りたためる構造を持っています。ユーザーがクリックする「メニュー」はサイトの構造と対応するものです。
今回、課題で制作するサイトは小規模サイトなので、なるべく入り口から2階層以内で済ませるとよいでしょう。
以下、いくつかの基本的な留意点を記します。
※今回の制作で過去の課題をアップロードする部分に関しては、デザインやナビゲーションの統一が保てない場合があり得ますが、ここに関しては気にしなくてもよいです。
以下は参考。いきなりウェブサイトを作り始める前に、設計の段階を検討するために有益な方法を紹介します。「ペーパープロトタイピング」と呼ばれるもので、文字通り「紙」でラフスケッチを作るものです。これによって、何ページのHTML文書が必要なのか、画面の要素としてどのようなパーツやナビゲーションが必要なのか、クリックした先はどの画面に行くのか(ページの遷移)などなどが手元に見えるようになります。そして、どのようなサイトの構造をつくるかを手軽に検討できるようになります。
プロトタイプ提供:中村さん(NE18)
写真のように、各ページのナビゲーションやサイトマップを一覧することで、何ページつくればいいのか、合計でどのくらいの分量のウェブサイトなのかが一目瞭然になります。
作成したWebサイトは、前回仮置きしたNetlify上のサイトに上書きして更新していきます。
Mac上で、サイトに使用するすべてのファイルを同じフォルダにまとめておき、このフォルダを丸ごと以下の手順でアップロードしなおせばよい。
まずNetlifyで「Sites」から仮置きしているWebサイトを選択します。
当該サイトを選択した状態で上のメニューから「Deploys」タブに進みます。
開かれたページの中ほどに「Deploys」欄があり、ここの指定エリアにフォルダをドラッグ&ドロップすると更新できます。
Webサイトを構成するファイルはひとつのフォルダにすべて置くように指示しました。このことと、ファイル間でのハイパーリンクについて、補足をします。
自分のMac上で作成したWeb文書は、そのままでは自分のMacでしか見ることができません。他の人に見てもらうためには、これをWebサーバにアップロード(転送)し、他の人がインターネット越しにアクセスできるようにする必要があります。
他の人から見られるようにするファイルは、テキストが記述されているHTMLファイルだけでなく、そのHTMLファイルから参照されるCSSファイルやJSファイル、画像ファイルなど、自分がMac上に用意し利用したすべてのファイルを見られるようにしなければなりません。
従って、Netlifyにアップロードするファイルは、Webサイトに利用しているすべてのファイルということになります。
どのファイルを用いているのかが自分自身でわかりやすいように、利用しているファイルをひとつのフォルダにまとめておくことが大切です。
よく、デスクトップにコピーしたHTML文書を編集して、ブラウザでは別のフォルダの中のファイルを表示して、変更が反映されない、などと訴えるトラブルがありますが、編集しているファイルと見ているファイルが違っています。こうならないためにも、ちゃんとファイルを整理しましょう。
作成したWeb文書は、フォルダごと転送することで、すべて外部に公開されます。
アップロードしたフォルダの中身が、そのまま https://ne231xxx.netlify.app/
として公開されます。
Webサイトフォルダに置いたhoge.html
というファイルは、https://ne231xxx.netlify.app/hoge.html
というURLでアクセスでき、またもしサブフォルダを作ってwebsite/foo/
の中にbar.jpg
を置けばhttps://ne231xxx.netlify.app/foo/bar.jpg
でアクセスできます。
この関係をよく理解してひとつのフォルダの中にWeb公開するファイルをまとめるということが大切です。 逆に、Webに載せる必要のないファイル(作業中のファイルやバックアップファイルなど)を同じフォルダに置いて一緒に転送してしまうと、そのまま公開されてしまいます。必要のないファイルを誤って公開しないよう、Webサイトを作っているフォルダには関係のないファイルを置かないように心がけましょう。
URLでフォルダ名までを指定した際には、そのフォルダの中にあるindex.html
が表示されます。
作成するWebサイトの入り口はWebサイトフォルダに置くindex.html
としてください。こうしておけばhttps://ne231xxx.netlify.app/
にアクセスした際にhttps://ne231xxx.netlify.app/index.html
が自動的に表示されます。
index.html
を置いていないと、URLをフォルダ名で切った際に表示できるページがないため、Forbiddenなどとエラーが表示されます。どのようなファイル名で作ったかは作った本人にしかわからないので、index.html
がちゃんと作られ、かつそこからリンクなどで接続されていないと、他のファイルを見ること(見つけること)ができません。
作成するWebサイトの入り口は必ずindex.html
とし、他のページもそこからリンクで辿れるようにしておいてください。
またこのようにURLはファイル名に基づき生成されますので、公開するファイルやフォルダの名前に日本語のファイル名を使わないようにしましょう。
ファイル間のリンクに関しては、第6回で扱った相対パスと絶対パスの話を再確認しておいてください。
課題の作成スケジュールを立て、自分なりに作業を進めてください。
繰り返しとなりますが最終回(1/19)の授業では作成したWebサイトの相互評価を行います。必ず最終授業の前日(1/18)までに完成したWebサイトを公開しておいてください。この際、可能であれば改めて他の人に自分のサイトが見えているかを確認してもらっておくとよいでしょう。